あほろばの手記

生死確認かチラシの裏に書くような散文置き場

まだ旅の途中


あてのない旅に出て
ちっぽけな自分を拾ってくる
それは震えて泣いていた
明日は泣かないと誓いながら




これが命がけの愛だということを忘れていたよ


命の対価を忘れてはならない
幸せの代償を滞らせてはならない


せめてこの旅をもうすこし続けさせて
いつかは終わるおとぎ話だとしても




おぼえていますか
泣きながら生まれてきた日のことを
初めて抱いた日のことを


おぼえていますよ
泣きながら産んだ時のことを
震える腕で濡れたあなたを抱きしめたことを


その日私はやっと母親になれたのだから