不思議な話？やさしい魔法の使い方
胡蝶の夢と言う有名な故事があります
〔荘子が、蝶となり百年を花上に遊んだと夢に見て目覚めたが、自分が夢で蝶となったのか、蝶が夢見て今自分になっているのかと疑ったという「荘子（斉物論）」の故事による〕
(1)夢と現実との境が判然としないたとえ。
(2)この世の生のはかないたとえ。
私にとって夢も現(うつつ)も同等の価値のあるセカイだったりします
人格は多面体であるとの考え方から自身もまた多くの意味で多面体であります
区別のつきにくいセカイをたゆたうように存在しているのが私です
事情のわからない本人以外には意味不明な言葉は置いといて本題に入りますね
幼稚園に通っているころ室内の窓際で蝶が外に出たくて羽ばたいているのを見つけました。
その蝶を逃がそうとするのですが窓を開けてもそちらに行かなくてうまくいかない、さわれば壊れる蝶の羽に業を煮やした私は犬や猫のように心の中で呼んでみることにしました。
こちらにおいでおいで･･･
するとおとなしく手の指に止まりました、それをそーっと窓の外に出して今度はさようならと心の中で言うとすっと離れていきました。
そんなことが幾度も続き、そしてそれは同じ蝶ばかりでした。
今調べてみるとヒメジャノメと言う種類でした、とっても地味な蝶々です。
そして子供の私は今度は外で蝶を呼んでみることにしました。
モンシロチョウや他の蝶はだめでしたがヒメジャノメだけは指に止まってくれました。
そんなことを幾度も続けてました。
友達いなかったもんだから自然や虫や動物が友達でした。私の肩やポケットにはいつもトカゲがいました。
トカゲは捕まえたもので呼んだら来るのはやはり一部の蝶だけでした。
十代のころ見た漫画で主人公がとっておきの秘密と称してかもめを呼んで、親友や好きな人に見せてもう一度やって欲しいとリクエスト受けたけど他人に見せたらこの魔法は使えない、最後なんだって語るエピソードがあって、自分もそうなのかな？と思ったけど親の前とかで普通に蝶を手に止まらせてたけど、蝶を呼ぶそぶりは見せてないしどうなのかなあと思いましたが、その漫画の主人公にならって自分から誰かに見せたらこの魔法を終わらせようと決めました。
いつか終わりがあるから始まりもあるだろうと決めてたけど誰にも言わないまま、こんなさみしいひとりあそびをずっと大人になっても続けていました。
そして三年前のある日の夕方、窓際に件の蝶がいました。ヒメジャノメです。
子供たちは帰宅して普通に家にいます。
不思議なことを見せるのも一つの経験だと思い、子供たちを呼び出して私は窓から離れたところから蝶を心の中で呼びました。
すると暗い室内に向けて飛び私の親指の付け根に止まりました。
驚く子供の前で窓を開け手を出しても蝶はなかなか飛んでいきません、心の中で再び呼びかけると蝶は離れて行きました。
子供たちは外でもう一度してみてとリクエストするのですが、他人に自分から見せたらこの魔法は終わりと決めてあると語り、秘密だったから今まで呼べたと説明しました。
子供たちは「えーっ」っととても不服そうでしたが「不思議な魔法がいっぱい使えたら不思議でもなんでもなくて誰でも出来るでしょ？今度はあなたたちの番」とか言ったら娘が「それ絶対無理だから無理、私がおかあちゃんの子供でも無理」と無理無理無理無理カタツムリみたいな言い方されちゃいました。そんなに否定せんでもいいのに(´･ω･`)
それからというものまったく蝶は呼べなくなりましたが、同時にこんなさみしいひとりあそびをする必要もなくなりました。
あの蝶を私が呼んで来るようになった時期は丁度、大好きな母方の祖母が亡くなったときでした。
今は亡くなってから三十年目に出来なくなったのは何かの縁なのかなと考えてます。
大人になってから荘子の故事とは別に蝶って霊魂がこの世に現れるときの形だと聞いたけど、本当ならうれしいな。
だって、そんなお話を知らなくても私はずっとおばあちゃんが会いに来てるもんだとちっちゃいときから信じてたから。
それに最後にかけた言葉はおばあちゃん対して言った言葉だもん。
さよならおばあちゃん
あたしはもうだいじょうぶ
またね
またいつかね
BGM QUEEN/Kind Of Magic
拙いのをここまでお付き合いくださりありがとうございましたヾ(･∀･)ノ゛
追記
某氏から身体を見てくれ(霊視？)と言われたのですが、健康診断を受けられたそうで安心して言いますが、あの時言葉を濁して言えなかったのですが、自分が見た限り肺と心臓から下の内臓が真っ黒に見えました。何で黒く見えたのか医者じゃない自分にはまったくわからず、無難な診断をしました。弱ってることはたしかだろうけど健康診断の結果の方が正しいのでそちらに従ってくださいね。半端にしか見えないから余計に混乱を招く危険があるので今後は「わかりません」で通します。ご了承くださいませ。
